買取で需要が高くなりやすい陶磁器は?高く売るためには何をすればいい?
- 自宅を整理していたら古い絵画が出てきました。売ったらいくらになりますか?
- 作家名や保存状態によって買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
- 祖母から絵画が好きな祖父から絵を譲り受けました。絵に詳しくないのですが有名な作家みたいです。価値ってありますか?
骨董品の瀬戸物は種類が豊富なので、買取に出す際に「価値が高くなるのは何か」「どのような種類が高く売れるのか」などの疑問が浮かぶでしょう。
本記事では陶磁器と磁器の違い、中古市場で需要が上がりやすい陶磁器の特徴、瀬戸物を売る際のポイントなどをご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
陶磁器の歴史と日本六古窯
陶磁器とは、土(陶土)や小さな石(陶石)の粉末などを原料とする焼き物です。
陶土や陶石を練り上げて形を整え、高温で焼くことによって完成させます。
熱する前に絵付けを施して柄を表現したり、釉薬をかけて色彩やツヤを出すなどする場合もあります。
日本で陶磁器が大きく発展したのは、安土桃山時代に中国や朝鮮半島から陶磁器の技術が伝えられたことがきっかけです。
この頃には陶磁器の茶道具を集めることが武士や貴族のステータスになるなど、陶磁器の美術品としての側面が特に注目されるようになりました。
現在では日本各地に有名なご当地焼き物がたくさんあり、特に日本六古窯(にほんろっこよう)と呼ばれる瀬戸焼・有田焼・美濃焼・信楽焼・九谷焼・備前焼・益子焼・丹波焼はコレクターに人気です。
陶器と磁器の違い
陶磁器とは焼き物の総称で、陶磁器と磁器に大別できます。
陶磁器と磁器は、原料や焼き方がそれぞれ異なります。
ここでは陶磁器と磁器の違いについて確認しておきましょう。
陶器
陶磁器は、粘土を約800度~1,200度の比較的低い温度で焼き、透明度はなく質が粗い多孔性の焼き物です。
和食器に多い素朴な風合いに仕上がります。
保温性に優れており、調理したものがなかなか冷めないところが特徴です。
磁器
磁器は、石を砕いた粉を用いて約1,200度~1,400度の高温で焼き上げ、透明度のある気孔が少ない焼き物です。
洋食器に多く見られる滑らかな印象の食器に仕上がります。
磁器はガラス質が多くて硬度が高いため、薄く作ることができます。
光にかざすと若干透けて見えるのが特徴です。
中古市場で需要が上がりやすい陶磁器の4つの特徴
陶磁器には色、形、技法が異なります。
査定時にはどのようなポイントで価値が見極められるのか気になりますよね。
高額買取されやすい陶磁器の特徴を大きく4つに分けてご紹介します。
・希少性
・作家
・メーカー
・産地
・種類
作家
作家物の陶磁器は高額買取されやすいです。
陶磁器は有名作家やメーカーは多く、査定では無名作品よりも評価が高くなりやすいでしょう。
代表的な陶磁器作家は以下の通りです。
作家名 | 価値高くなりやすい作品 |
---|---|
酒井田柿右衛門 | 濁手花文花瓶など |
今泉今右衛門 | 色絵薄墨墨はじき時計草文鉢など |
金城次郎 | 線彫魚紋大皿、海老魚紋花瓶 |
島岡達三 | 象嵌刷毛目皿など |
河井寛次郎 | 三色打薬茶碗など |
徳田八十吉 | 彩釉花器など |
井上萬二 | 白磁丸形壺など |
藤原雄 | 備前水指、備前茶入、備前大壺 |
板谷波山 | 葆光彩磁、青磁鳳耳花瓶 |
荒川豊蔵 | 瀬戸黒水指、黄瀬戸茶碗 |
三輪休雪 | 鬼萩茶碗、シルクロード碗 |
濱田庄司 | 柿釉青流描角鉢など |
金重陶陽 | 耳付水指、備前徳利 |
高橋道八 | 大黒徳利、染付色絵紅葉散文鉢 |
山田宝生 | 常滑急須、朱泥、急須 |
近藤悠三 | 梅釉裡紅金彩花瓶など |
有名作家の作品かどうかも瀬戸物の価値が重要です。
荒川豊蔵、三輪休雪、河井寛次郎など作品も価値が高い傾向にあります。
また、産地物の陶磁器のなかでは、瀬戸焼は買取相場が高いとされています。
平安時代末期から室町時代中期まで愛知県尾張地方で作られていた「古瀬戸」は高額が望めるかもしれません。
古瀬戸は優美な模様が描かれた作品が多く、中古市場では需要があります。
ブランド
陶磁器の代表的なメーカーは以下の通りです。
どれも中古市場で需要の高いブランドですが、特にマイセン、ロイヤルコペンハーゲン、ウェッジウッドの廃番モデルは高値がつきやすいです。
マイセン | リヤドロ |
ウェッジウッド | ロイヤルコペンハーゲン |
ヘレンド | エルメス |
アラビア | イッタラ |
ノリタケ | ナルミ |
大倉陶園 | 香蘭社 |
産地
陶磁器の産地は全国に複数あります。以下の表にまとめました。
名産品の陶磁器は骨董品コレクターから人気があるため中古市場での需要が高いです。
例えば、日本六古窯(ろっこよう)である備前焼、瀬戸焼、越前焼、丹波焼、常滑焼、信楽焼が挙げられます。
なかでも1000年以上の歴史がある瀬戸焼は、日本の陶磁器を代表する愛知県の焼き物です。
また、岡山県で古くから伝わる備前焼も陶磁器の一種で、土と火だけで作り上げた素朴な見た目が魅力な焼き物です。
瀬戸焼 | 備前焼 |
有田焼 | 伊賀焼 |
織部焼 | 京焼 |
唐津焼 | 九谷焼 |
薩摩焼 | 信楽焼 |
志野焼 | 丹波焼 |
萩焼 | 益子焼 |
種類
陶磁器には様々な種類があり、それぞれ価値が異なります。
買取対象となりやすい陶磁器の主な種類についてご紹介します。
こちらに当てはまらない形状の陶磁器についても、買取対象としている業者もあるため相談してみましょう。
お皿 | おちょこ | 徳利 |
盃 | 湯呑 | ぐい呑 |
茶碗 | 壺 | 人形 |
花入 | 鉢 | 置物 |
瀬戸物などの陶磁器を高く売るポイント
これまで大切に保管していたり飾っていた陶磁器であれば高く売りたいと考えますよね。
陶磁器を高く売るポイントをご紹介します。売却前に抑えておきましょう。
・湿気の少ない場所で保管しておく
・付属品をそろえる
・バイセルに査定依頼する
劣化が進まないように適切な場所に保管する
陶磁器の買取は作品の状態が査定金額を大きく左右しますので、良好であるほど高い金額がつきやすくなります。
陶磁器は素材に土を使っており吸水性が高いです。
隙間の多い構造なので劣化すると隙間が広くなって水分が入り込んでカビが生えてしまう場合があります。
陶磁器は日光が当たり続けると色焼けや退色する可能性があります。
そのため劣化が進まないように湿度が低い、日光が当たらない場所に保管してください。
付属品をそろえる
陶磁器の買取は共箱などの付属品がついているかどうかで評価が変わる場合があります。
共箱には作者のサインや作品の由来が書かれており、箱自体にも価値が付く可能性があるからです。
陶磁器を買取に出すまで、箱などの付属品をなくさないように保管しておきましょう。
バイセルに査定を依頼する
陶磁器を買取に出す際は、骨董品を扱う買取業者を選ぶことをおすすめします。
陶磁器に査定金額をつけるには、状態、作家名、中古市場の需要度、製作年代などを踏まえないと適切な価値をつけられません。
バイセルでは骨董品の買取実績が多数あります。
出張・宅配・持ち込み買取の3つを提供しており、出張買取を使えば自宅で簡単に陶磁器を売却することができます。
玄関先で査定できますので、部屋を片付ける必要はありません。
陶磁器のコレクションを整理したい方はまとめて売って、すっきりできます。
「割れ物を店舗まで持ち運ぶのが面倒」という方は出張買取サービスを利用しましょう。